「障がい」とは、何でしょう?
私たちは、それぞれ同じところを持っていて、それぞれ違うところを持っています。得意もあれば不得意もあります。大好きもあれば苦手もあります。それぞれが別の個性や才能を持っていて、それを持ち寄り、それぞれの力で社会を支える、ともに生きる社会だからこそ、社会は多様で、カラフルで、豊かになるのではないでしょうか。
私たちは、【アートパラ深川おしゃべりな芸術祭】を生み出す事を通じて、それに気づきました。一般的には「障がい者」と言われる方々の手によるアート作品の数々に、一般的には「健常者」と言われる多くの方々が引き寄せられ、心を動かされ、驚きと感動が生まれる。アーティストの個性や才能に畏敬や愛情の念が生まれる。
そこには「助けるー助けられる」という福祉的な視点からの「障がい者」は存在しません。
あらゆる人が、それぞれが持つ才能や個性を輝かせ、また、お互いの個性や才能を認め合い、足りない部分を補い合い、支え合う、誰もが「障がい者」ではなく、ともに生きる「共生社会」という、いわばお神輿の担ぎ手なのだ、ということを、私たちは感じました。

あらためて、お聞きします。
「障がい」とは、何でしょう?

私たちは、「障がい」というものを生み出してしまう、社会にいまだ存在する人と人とを分け隔てるバリアーを取っ払いたいと考えています。「障がい」なんて言葉を飛び越えて、今まで光のあたってこなかったすばらしい個性や才能が輝き、世界に羽ばたいていく後押しとしたいと考えています。

江戸から続く下町人情と江戸っ子らしい義侠心を持った人たちの街である東京・深川は、そのための活動の発信地としてふさわしいと感じています。地域住民や神社仏閣や商店街、そして上場企業を含めた多くの企業・団体を巻き込み、2020年秋に初開催された【アートパラ深川おしゃべりな芸術祭】が、それを実証しています。
私たちは、100年続く芸術祭を目指します。そして、アートを街に解放する「街なかアート」の手法で、東京・深川のみならず多くの方々に新たな気付きをもたらすべく、これを日本中に、世界中に広げていきます。
人と人とを分け隔てる「心のバリアー」によって正当な評価をいまだ得られていないアートやアーティストを世界に紹介し、認知を高め、活躍の場をつくり出すことで、「障がい」という言葉がもたらす眼の曇りのない、「いいものはいい」とまっすぐに評価される世界をつくりたいと考えています。

日本国憲法・第二十五条第一項は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と謳っています。しかし「障がい者」とカテゴライズされているがゆえに、それぞれが必ず持っている個性や才能が活かされず、それぞれにふさわしい活躍の場が用意されず、収入面でも生活面でも自立には遠い状況に置かれている方々もいるのが現実です。

それを変えていきたい。「障がい」がもたらす眼の曇りを取り除き、誰もが自分らしく、豊かに、幸せになれる社会をつくりたい。それを「アートの力」で実現していくのが、私たちのミッションです。
ぜひ私たちの仲間になってください。